ここ数年、冷凍食品の無人販売店や調理済食品を販売する自販機が急増しています。
無人販売は店舗に人をあてる必要がなく、商品を補充すれば24時間365日店舗を開けられるため、売り上げアップや人材不足の解消につながります。
しかしながら、無人販売も有人販売と同じく営業許可や商品ラベルの表示、さらにHACCPに沿った衛生管理をしなければなりません。
今回は、無人販売店が拡大している背景からメリット・デメリット、実際に無人販売をするときの注意点をわかりやすく解説します。
無人販売に販路を広げようと考えている食品事業者はぜひご覧ください。
なぜ?食品の無人販売が拡大している理由
街中を歩いてみると、無人販売所をちらほら見かけるようになりました。
有名な無人販売といえば、冷凍餃子ですが最近では、スイーツや焼き芋など珍しい商品も販売されています。
食品の無人販売が拡大している理由は次の通りです。
人の目や時間を気にせず購入できる
コロナ禍では感染拡大を防ぐため多くの人が自粛生活を余儀なくされ、テイクアウトや宅配の需要が高まりました。
しかし、自粛生活が明けた昨今も、テイクアウトや宅配の需要は高いままとなっています。
なぜなら、人の目を気にすることなく、食事ができるテイクアウトや宅配の良さを多くの消費者が支持しているからです。
その究極の形が無人販売で、人の目だけでなく時間も気にせず、好きなときに好きなだけ購入できることから多くの消費者から注目されています。
2021年の食品衛生法改正
食品衛生法では飲食店を経営するには、食品衛生責任者を選定し店舗に常駐させなければならないという決まりがあります。
2021年の食品衛生法改正前までは、この規定が厳しく無人コンビニの開業や調理機能付き自販機の設置が難しくなっていました。
しかし、2021年の食品衛生法改正によりこの規制が大幅に緩和され、「食品衛生責任者が常駐していなくても、食品の衛生管理が損なわれないことが確認できれば要件を満たす」という内容に変わりました。
この規制緩和が後押しとなり、食品の無人販売店が増加しています。
無人販売のメリット
飲食店や食品事業所が無人販売をするメリットは次の通りです。
人件費の節約になる
無人販売では、消費者自身が商品・サービスを選び会計を済ませるため、接客や会計をする従業員は不要です。
商品を販売する従業員を店舗に置く必要がないため、人件費の削減や人材不足の解消につながります。
時間を気にせず24時間365日販売できる
無人販売では、店舗に人を配置する必要がないため24時間365日営業が可能です。
消費者が人目を気にせず好きなときに、好きなだけ商品を購入できるため、売上と購買チャンスの向上、さらに新しい客層の発掘につながります。
無人販売のデメリット
無人販売は事業所にとってのメリットがある一方でメリットもあるので確認しておきましょう。
盗難・万引きのリスクがある
無人販売では店舗に従業員がいないため、盗難や万引きのリスクがあります。
無人販売の商品の価格が高いと盗難や万引きは、売上げに大きな影響を与えるでしょう。
防犯カメラだけでは、盗難や万引きを防ぐのは難しいかもしれません。
無人販売を開始する前に、キャッシュレス決済の導入や自販機での販売を検討するなど盗難・万引き対策を検討しておくとよいでしょう。
食中毒リスクが高まる
無人販売では店舗に従業員がいないため、自販機や冷蔵・冷凍庫に異常が発生しても発見や対応が遅くなることが予想されます。
対応が遅れると食品が劣化し、食中毒リスクが高まるため注意が必要です。
無人販売所を頻回に従業員が巡回するのであれば、食中毒リスクを回避できるかもしれません。
しかし、それでは無人販売のメリットである人件費や人材不足の解消はできなくなります。
無人店舗内にある機器の異常をいち早く感知させたいなら、自動で異常を知らせるシステムを導入するのがおすすめです。
機械に任せておけば、従業員の巡回回数も減らせますし、異常が発生した場合はアラートによって担当者がすぐに現場に駆けつけることができます。
無人販売でも営業許可の取得は必須
消費者ニーズの高まりから、大企業から個人事業主まで多くの無人販売店がオープンしています。
このことから、自社商品の無人販売をしようと検討している事業者も少なくないでしょう。
しかし、ここで注意して欲しいのが、無人販売も有人販売と同じく営業許可・営業届出が必要なことです。
販売する商品に応じた営業許可・営業届出の手続きが必須なので覚えておきましょう。
無人販売に必要な営業許可
- 自販機…調理機能を有する自動販売機の営業許可、営業届出
- 無人販売…取り扱う商品に応じた製造業・販売業の許可が必要
例えば、最近よく見かける冷凍餃子の無人販売では、「食品の冷凍また冷蔵業」の営業許可の申請が必要となります。
無人販売をするときの注意点
無人販売をするときには、営業許可や営業届出以外にも以下の点に注意が必要です。HACCPに基づいた衛生管理が必要
無人販売でもHACCPに沿った衛生管理が必要です。
無人販売を開設する前に衛生管理計画書を作成し、開設後は衛生管理計画書に沿ったHACCP対応ができているのか、実施記録を付ける必要があります。
無人販売する商品によって、HACCP対応で気を付けるべき内容は異なるため、詳しくは販売する商品の手引書をご覧ください。
食品ラベルの添付を忘れない
調理済食品や食材を無人販売場合にも、食品表示法に則った食品ラベルの添付が必要です。
なぜなら、見た目だけではどのような食材が含まれているか、正確にわからないからです。
もし、アレルギー持ちの人がアレルゲンが含まれる調理済商品を食してしまったら、命の危機にさらされるかもしれません。
そもそも食品ラベルを添付していない商品を販売することは、食品表示法違反に当たります。
食品ラベルを添付していない、法律で定められた基準でラベルを作成していない場合、罰則があるので注意が必要です。
また、商品補充は先入れ先出しをおこない、賞味期限のチェックも忘れないようにしましょう。
冷凍庫や自販機内の温度を随時計測
無人販売で特に気を付けたいのが温度管理です。
たとえば冷凍食品を無人販売している場合、冷凍庫に異常が発生しの温度が上昇してしまうと品質が劣化し、食中毒リスクが高まります。
また無人販売の場合、お客様がショーケースを閉め忘れてしまうことも考えられます。
閉め忘れてしまうと庫内の温度が上昇し、商品が溶けたり品質が劣化したりしてしまいます。
食品安全だけでなく、品質にも影響が出て廃棄せざる得ないケースも発生してしまうのです。
とはいえ、定期的に店舗の責任者が温度チェックをするのは大変ですし、ヒューマンエラーが発生してしまう恐れもあるでしょう。
よって、無人販売で冷凍・冷蔵庫を扱うならクラウド型温度計測サービスの温度っちがおすすめです。
温度っちなら、自動で冷凍・冷蔵庫内の温度を計測し、いつでもどこでもWeb上で確認することができます。
さらにHACCPに沿った実施記録表もダウンロードできます。
もし、故障や閉め忘れによって基準温度を逸脱した場合アラート通知が届く設定になっているため、迅速に対応が可能です。
温度っちの詳細は、以下の記事をご覧ください。

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まとめ
消費者のニーズが高く、人材不足の解消や新しい客層の拡大にもつながる無人販売は、今後もさらに需要が高まることが予想されます。
しかしながら、人が常駐していない無人販売の場合、商品が保管されている冷凍・冷蔵庫、自販機に温度異常が発生しても気づきにくいというデメリットがあります。
まとめ
- 食品衛生管理法の規制緩和が無人販売店拡大の後押しをしている
- 人が店舗に常駐していなくても衛生管理を保てるシステムを作る
- 無人販売であっても営業許可や食品表示ラベルの添付が必要
照明の選び方が大事であることはわかるものの、中・小規模事業所の場合、今の照明を一斉に変更するのが難しいこともあります。
また無人販売だからといって、営業許可や食品表示ラベルの添付を怠ると、処罰の対象となるため注意が必要です。
安心・安全な商品をお客様に提供するためにも、手続きや届出を怠らないようにしましょう。

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