飲食店でのノロウイルス対策!食中毒発生リスクを知って徹底予防を

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「飲食店ではどんなふうにノロウイルスを対策したらいいのかな」
「スタッフがノロウイルスに感染した場合の対応も知りたい」
感染力の強いノロウイルスは飲食店にとって大きな脅威となるため、正しい対応や予防策を知っておく必要があります。
そこで今回は飲食店でのノロウイルス対策を解説したいと思います。
この記事を読めばノロウイルスを撃退するための備えについて理解でき、食中毒リスクの減少につながるはずです。
「ノロウイルス対策を万全にして、飲食店での感染予防に努めましょう!」
あわせて、万が一ノロウイルスによる食中毒を引き起こした場合、どのようなリスクが発生するかについても解説していますので、最後まで内容をチェックしてくださいね。

飲食店従業員がノロウイルス感染。何日間出勤停止するべき?

飲食店従業員がノロウイルス感染。何日間出勤停止するべき?
店舗の従業員やスタッフがノロウイルスに感染した場合、法律で出勤停止すべきという定めはありません。
ただし、厚生労働省の『大量調理施設衛生管理マニュアル』によると、「調理従事者などは検便検査でノロウイルスが検出されなくなるまでは調理させないことが望ましい」とされています。
ノロウイルスの症状は

  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 腹痛
  • 下痢
などで1〜2日ほど続きます。
発症後、1週間ほどは安静にしておいた方がいいことから、症状がおさまって数日後に検便検査を行い、問題がないようであれば出勤してもらうようにすると安心ですね。

飲食店でのノロウイルス感染経路

飲食店ではどのようなルートでノロウイルス感染が発生するケースが多いのでしょうか? 大きく2つのパターンに分類されます。

食品から

ノロウイルスによる食中毒の原因食材の1つとして、カキなどの二枚貝からの感染が多く報告されています。
これは二枚貝が大量に海水を取り込む際、プランクトンなどと一緒にウイルスも取り込んでしまい、そのまま蓄積されるためです。
汚染された二枚貝を生や加熱が不十分なままで食べると感染し、食中毒を引き起こしてしまいます。

スタッフ・お客さまから

スタッフやお客さまがノロウイルスに感染している場合、飛沫などを通じて感染することもあります。
近年増えているのが、飲食店従業員などの食品取扱者を通じて感染するケースです。
ノロウイルス感染者の便やおう吐物から空気中に飛び散ったウイルスを吸い込んだり、ウイルスに汚染されたドアノブを手で触ったりすることで感染のリスクにさらされます。

飲食店のノロウイルス対策6つのポイント

飲食店のノロウイルス対策6つのポイント
つづいて、飲食店でのノロウイルスの対策について解説します。いずれも今日からできる対策ばかり。スタッフ、お客さまいずれにも感染を発生させないよう、しっかりと予防することが重要です。

ノロウイルス対策1:きちんと手洗い

ノロウイルス対策にはとにかく手洗いが重要です。
強力な手洗い石鹸で洗うと手荒れを引き起こしてしまうため、それよりもしっかりこまめに洗うことを心がけましょう。
調理前や配膳前、生の食肉や魚などに触れた後に他の食品や器具に触る前などには必ず洗います。
トイレに入った後は、トイレで1回・作業前に1回の2度洗いを徹底します。手拭き用のタオルは共有せず、ペーパータオルを使って拭き取るのがベストな方法です。

ノロウイルス対策2:トイレの使用方法に注意

トイレで用を足した後は便器の蓋を閉めて水を流しましょう。
感染者が蓋を閉めずに水を流すと、ウイルスを含んだ便が外へ飛び散り、乾燥した便が細かなチリとなって空気中に舞い上がって、それを吸い込んでしまうと感染のおそれがあります。
また、トイレをこまめに清掃し、清潔に保つことも重要です。
できれば1時間に一度見回り、清掃するといいでしょう。

ノロウイルス対策3:調理器具の除菌

ノロウイルスは調理器具からの二次汚染も多く、しっかりと除菌する必要があります。
包丁やまな板、ふきんなどは85℃以上の熱湯で1分以上の加熱を行います。
感染リスクの高い二枚貝などを取り扱う場合には
  • 二枚貝のみ扱う調理器具を用意する
  • 使用のたびにしっかりと洗浄・消毒を行う
などの対策を行いましょう。
また、次亜塩素酸ナトリウムを使った消毒も有効です。
市販の塩素系漂白剤の活用もおすすめします。

ノロウイルス対策4:食品はできるだけ加熱処理

一般的にノロウイルスを含むさまざまなウイルスは、加熱処理でその活性を失わせることができます。
ノロウイルスの原因となりやすい二枚貝を調理するときは、中心部を85〜90℃で、90秒以上の加熱が必要です。
しっかり火を通すようにしましょう。

ノロウイルス対策5:おう吐物の処理方法を確認

吐しゃ物にはノロウイルスが排出されるため、万が一店舗で誰かがおう吐した場合に備え、対応の方法を確認しておきましょう。
使い捨ての
  • エプロン
  • マスク
  • ガウン
を着用し、ウイルスが飛び散らないよう吐しゃ物を静かに拭き取るのがポイント。
その後次亜塩素酸ナトリウムで浸すように床を拭き、最後に水拭きします。
市販されているおう吐物処理キットを使い、一度実際に試して手順を確認しておくともしもの際にすばやく対応できますね。

ノロウイルス対策6:スタッフの健康管理を徹底

スタッフの健康管理も重要なノロウイルス対策です。流行シーズンとしては11〜2月ですが、現在は年間通して発生しやすいため、季節を問わず管理を徹底しましょう。
下痢や腹痛などの症状がみられたら、すぐ申告し、出勤停止させます。
とくに気をつけたいのが感染しても発症していない場合(不顕性感染)や軽症感染の場合です。
ノロウイルスを保菌していることに気づかないまま、周囲へ感染を広げてしまう恐れがあります。
したがってスタッフ本人の健康管理はもちろん、スタッフの家族や身近な人がノロウイルスに感染していないかチェックすることも必要です。

飲食店でノロウイルスによる食中毒が発生した場合のリスク

飲食店でノロウイルスによる食中毒が発生した場合のリスク
飲食店でノロウイルスによる食中毒や感染性胃腸炎が発生した場合には、以下のようなリスクのおそれがあります。
いずれも店舗の存続や人気に影響しかねないため、ノロウイルス感染を引き起こさないよう注意したいですね。

重症化や死亡のおそれ

ノロウイルスに感染すると多くの場合は軽症で経過し、後遺症もなく治るのがほとんどです。
しかし小さな子どもや高齢者の場合には重症化する恐れもあります。
また、おう吐物を気道につまらせたり、誤嚥性肺炎を引き起こしたりして場合によっては死亡するケースもあります。

保健所の指導・処分

飲食店店舗でノロウイルス感染が発生した場合、保健所による立ち入り調査が入ります。原因が店舗側の過失であったことが判明した場合、行政指導や行政処分の判断がくだされます。

賠償責任が発生することも

お客さまの症状によっては欠勤や入院が必要となるケースもあり、休業損害や治療費などの支払いが発生する場合があります。
また、身体的・精神的苦痛を感じたと慰謝料を請求されるケースもあります。
万が一に備え、日ごろから感染対策を徹底し調理器具の除菌やトイレ清掃を徹底しましょう。

まとめ:飲食店でのノロウイルス対策は万全に!

まとめ:飲食店でのノロウイルス対策は万全に!
ノロウイルスは非常に感染力が強く、少しのウイルス量であっという間に感染を引き起こしてしまいます。
また、おう吐や下痢などの症状に見舞われるつらい感染症です。
だからこそ飲食店では感染を引き起こさないよう、気をつけなければなりません。

まとめ

  • 飲食店のノロウイルス対策は手洗いを基本に万全対策で備えよう
  • 飲食店でノロウイルスによる感染症が発生した場合のリスクは非常に高い
今回解説した対策を徹底し、感染予防を心がけましょう。