「食品衛生責任者の資格はどうやって取得できるのかな」
「食品衛生責任者の資格取得にはどんな講習を受けるんだろう」
飲食店や食品工場など、食品の衛生管理が必要な事業に欠かせないのが食品衛生責任者です。
今回は食品衛生責任者の資格取得について詳しく解説します。
食品衛生責任者の資格取得について正しく知り、受講の際の不安を少しでも減らしましょう。
「食品衛生責任者のお仕事についてもまとめました」
食品衛生責任者の資格取得までの詳しい流れについても解説していますので、ぜひ最後まで内容をチェックしてくださいね。
目 次
食品衛生責任者資格の取得方法は?
食品衛生責任者とは 食品衛生にまつわる法律や、食品を衛生的に取り扱うのに必要な知識を持った人のこと です。
喫茶店やカフェ、レストランなどの開業に必須の資格であり、取得を検討している方の中には何をすればいいのかわからない方もいらっしゃるかもしれません。
食品衛生責任者資格は定められた講習の受講が必要です。以下において詳しく解説しましょう。
各都道府県の食品衛生協会が行う講習を受ける
食品衛生責任者資格は、各都道府県にある 食品衛生協会が行っている講習を受けることで取得 できます。
講習会は月に複数回、定期的に行われており、各都道府県の食品衛生協会のホームページなどでお知らせされているので、受講を検討している方はチェックしておきましょう。
細かい要件などは各都道府県によって異なる部分も多く、詳細についてはそれぞれの食品衛生協会へ確認してくださいね。
受講が免除される人もいる?免除の対象3パターン
次に該当する方は、資格の取得に必要な講習の受講が免除されます。
食品衛生責任者の資格取得の講習が免除される人
- 栄養士や調理師の免許を持っている人
- 食品衛生管理者の資格がある人
- 大学で所定の学位を取得した人
講習の目的は、 食品衛生にまつわる知識を身につけること です。
したがって、すでに食品衛生の知識を持っている、上で挙げたような方々の場合にはあらためて講習を受ける必要はありません。
免除対象の方は、各都道府県の食品衛生協会へ問い合わせて、食品衛生責任者手帳の交付手続きをしましょう。
食品衛生責任者手帳の交付にかかる費用は2000円前後になります。
食品衛生責任者の資格を取得するまでの流れ
それでは実際に食品衛生責任者の資格を取得するには、どのように行動すればよいのでしょうか?
つづいては食品衛生責任者の資格を取得するまでの流れについて、順を追って解説していきます。
1.受講の申し込みをする
まずは各都道府県の食品衛生協会へ受講の申し込みをしましょう。申し込み方法は次の通りです。
受講の申し込み方法
- 郵送
- ファックス
- 電話
- メール
- 直接窓口に行く
その後 案内状とともに受講票が講習日までに送られてくるので、当日忘れずに持参 しましょう。
各講習会ごとに定員があり、場合によっては早く上限に達するケースが多いため、早めの申し込みがおすすめです。
また、受講料は10,000円前後(テキスト料含む)が一般的で、申し込み時ではなく当日の支払いです。こちらも忘れないように気をつけましょう。
2.講習を受ける
講習は次の3つのカリキュラムに分かれ、 1日で受講は完了 します。
!講習のカリキュラム
- 衛生法規:2時間
- 公衆衛生学:1時間
- 食品衛生学:3時間
いずれのカリキュラムも専用のテキストを使って行われます。
講習はテキストの内容をかいつまんだものとなるため、受講後にもう一度見直しておきたいですね。
また、このカリキュラムは平成9年から全国で標準化したものとなり、同時にどこの都道府県でも通用する資格となりました。
したがって現在では、資格取得と開業の都道府県がそれぞれ異なっても問題ありません。
3.修了試験を受ける
食品衛生学のカリキュラムの中に修了試験が含まれる場合もあります。
地域によって試験の有無が異なるため、あらかじめ確認しておくといいでしょう。
試験がある場合、 内容はきちんと講習を聞いていれば十分に解ける問題 です。
わざざわざ事前に勉強しておく必要はありません。
基本的にはこの試験で落とされることはなく、確認テストのようなものだと考えておけば大丈夫です。
4.修了証・食品衛生責任者プレート・食品衛生責任者手帳が交付される
すべての講習が完了したら次の資料が交付されます。
!修了試験合格後にもらえる資料
- 受講修了証
- 食品衛生責任者手帳
- 食品衛生責任者プレート
各都道府県によって受講修了証であったり、食品衛生責任者手帳であったりと異なりますが、形は異なっても営業許可の申請を行う際に必要なものです。
万が一紛失した場合、再交付できない都道府県もあります。
また再交付できる場合でも手数料がかかるケースがほとんど。
必ず大切に保管しておきましょう。
また、食品衛生責任者プレートは開業後に店舗などの見やすい場所に掲示しておく必要があります。こちらも紛失しないよう、必要となるまで保管しておきましょう。
食品衛生責任者の資格取得後の更新は不要
食品衛生責任者の資格に 有効期限はなく、数年ごとの更新も不要 です。
そのため、いつか自分のお店を持ちたいと考えている方が開業より前に早めに取得しておいても構いません。
自治体によっては定期的な食品衛生実務講習会への出席が義務付けられているケースもあり、衛生管理に関する情報を常に新しいものとするよう求められています。
たとえば東京都の場合、以下の3施設では各年度内に1回の受講が必要です。
- 飲食店営業(仕出し屋、弁当屋、すし屋)
- 大量調理施設
- 集団給食施設
それ以外の飲食店は前回の受講日から3年以内に1回以上の受講が必要だとしています。
食品衛生責任者は飲食店に必要不可欠な存在
食品衛生責任者の配置は、飲食店はもちろんのこと、以下の施設でも必須です。
- 弁当店
- 大量調理施設
- 食品工場
さらに食品衛生管理者は、名ばかりではなく以下の条件を満たさなければなりません。
- 週3回以上の常勤勤務者である
- 複数店舗の食品衛生責任者を請け負えない
食品衛生責任者は、 現場の責任者として衛生管理に務める必要があり、従業員への衛生教育の徹底 なども求められます。
また、食品衛生上の危険が予測される場合に改善を提言し、促す役目もあります。
食品衛生責任者は資格取得の際に得られる知識を元に全体的な衛生管理を担う、店舗にとって欠かせない存在です。
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まとめ:食品衛生責任者の資格を取得して正しい知識を身につけよう
食品衛生責任者はその知識を生かし、 店舗の衛生管理をマネジメントする存在 です。
店舗の開業申請に欠かせない資格でもあり、もし開業を間近に控えているのであれば、できるだけ早めに取得しておきましょう。
まとめ
- 食品衛生責任者の資格は各都道府県の食品衛生協会が行う講習を受けて取得する
- 食品衛生責任者は飲食店の衛生管理に欠かせない存在
名ばかりの食品衛生責任者ではなく、資格取得で得た知識を元に店舗の衛生管理に目を光らせる食品衛生責任者を目指したいですね。
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